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ペルシャ絨毯の選び方:後悔しにくいポイント

ペルシャ絨毯は難しい?

手織ラグの店クラフトワーク

「ペルシャ絨毯は難しいから、まず勉強しないと買えない」――本当にそうでしょうか? このページでは、よくある誤解を整理しながら「実はそんなに難しくない」という理由を解説します。

ペルシャ絨毯はなぜ難しく感じるのか

多くの方が「高すぎる」「専門用語が多い」「産地を知らない」といった理由で、敷居が高く感じてしまうようです。 しかし実際には、初心者が気にすべき点はごくわずかしかありません。

価格のイメージと実際

ペルシャ絨毯は手織りのため安価ではありませんが、同じように長く使える家具と比べて必ずしも特別に高いわけではありません。 高価なイメージは、過去のブームや一部の特別な絨毯の影響によるものです。

シルク絨毯の影響

1980年代の日本で流行したのは高級シルク絨毯でした。相場に左右されて価格が跳ね上がり、投資対象にもなったため「ペルシャ絨毯=超高額」という印象が残っています。 ただしこれは一部の例にすぎず、普段使いのウール絨毯は驚くほど高いものではありません。

アンティーク絨毯の存在

美術的価値のあるアンティークは骨董品と同じく高額になります。真贋や希少性の判断は専門家にしかできません。 しかし日常に使う絨毯選びで、アンティークを見極める必要はありません。

本当に注意すべきは「機械織り」だけ

ウールのペルシャ絨毯を選ぶとき、「偽物」を心配する必要はほとんどありません。 注意したいのは機械織り絨毯です。最近は精密に作られており、シルク絨毯と見分けがつかないものもあります。 レーヨンなど植物を原料とした化学繊維(「バンブーシルク」など)で作られることが多く、産地もイランであれば「ペルシャ絨毯」と表示されると混同しやすいのが現状です。 形が正確で織り目が均一といった特長で見分けられますが、素材や織りについて店舗に確認できれば安心です。

産地や用語は気にしすぎなくて大丈夫

産地によって品質が違うの?

ペルシャ絨毯には、タブリーズ、クム、ナインなどの有名産地や工房があり、高値がつくものもあります。ただし有名産地=高品質とは限りません。 同じ産地でも品質には幅があり、近隣で織られた絨毯に有名産地の名がつけられることもあります。 また、ペルシャ絨毯には主に遊牧民族によって織られるトライバルラグ(部族絨毯)もふくめ、さまざまな種類があります。 産地を知ることは奥深い楽しみにつながりますが、品質の判断は結局のところ実物から感じる美しさや手触りが一番の目安になります。 産地名は参考程度にとどめ、用途に合うサイズ、好みの色デザインから選べば十分です。

専門用語について

「ノット数」「ラッジ」「ダブルノット」など専門的な言葉はありますが、すべて理解する必要はありません。 大まかな傾向である、「ノット数が多い=織りが細かく、価格も高い」という基本を知っていれば十分です。 専門的な内容はわからなくて当然。気になる点はどんどん尋ねた方が、知識があり、信頼できる販売店であるかを確認することができます。

まとめ|ペルシャ絨毯は決して難しくない

ペルシャ絨毯が難しいと思われるのは、一部の高級品や専門用語のイメージが原因です。 実際には、初心者が注意すべき点は「機械織りかどうか」くらい。 あとはサイズとデザインで好みを絞り、しっかり説明してくれるお店を選べば安心して取り入れることが出来ます。

では実際に選ぶとき、どんな基準で見れば良いのでしょうか? → ペルシャ絨毯の選び方はこちら

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ペルシャ絨毯の基礎知識


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