シルクのイメージが強いペルシャ絨毯ですが、実はウールの方が多数派です。このページでは、シルクとウールの特長と違いをご説明します。
ペルシャ絨毯はシルクだけではありません
「ペルシャ絨毯=高級なシルク絨毯」という印象は、日本の市場でかつてシルクペルシャ絨毯が多く流通した名残です。 ペルシャ絨毯の素材にはウールとシルクの2種類があり、それぞれに特徴があります。
シルク絨毯の特長
シルク絨毯とはシルクの毛足(パイル)を用いて織り上げられる絨毯です。高い品質と美しさで王侯貴族に愛されてきました。
毛足が細いため織り目は非常に緻密でデザインも繊細、シルク特有の艶やかな光沢があります。
やわらかな毛足はごく短くカットされ、手触りはとても滑らか、全体に薄手で軽い質感です。
【適した用途】ポイント飾りや玄関マットとして、上質で美しい空間を生み出します。薄いので額装して飾ることも可能です。
反面、厚みがないので踏み心地は硬めです。シルク絨毯は摩耗や水濡れにも弱いため、普段使いの敷物としてはウールの方がおすすめです。

ウール絨毯の特長
ウール絨毯は毛足(パイル)にウールを用いた絨毯です。踏まれる用途を前提に織られるため、丈夫で扱いやすいのが特徴です。
遊牧民の織る素朴なものから上質な工房織りまでさまざまな種類がありますが、どれも毛並みに厚みと弾力があります。
ウールの吸湿性によって夏もさらりとした手触りが保たれ、汚れに強く、中には水洗いが出来るものもあります。
【適した用途】普段使いの敷物をはじめ、幅広い用途に向きます。クッション性があるので居心地がよく、
水拭きができるため、ダイニングやキッチンマットにも使われます。玄関マットとしても安定感があり、小さなサイズは座布団にもおすすめです。

※ウール&シルクというペルシャ絨毯もあります。これはウールの毛足の間に少量のシルクの毛足をアクセントとして織り込むもので、特長はウール絨毯と同じです。
よくあるご質問
ペルシャ絨毯はシルクですか?
シルクのものも、ウールのものもあります。実際には普段使いに適したウールが多数派です。
シルク絨毯はどうして高いのですか?
極細のシルク糸を手作業で高密度に結ぶため織るのに時間がかかり、高度な技術が必要になるからです。