

ギャッベは品質によってランク分けされ、いろいろな種類があるように見えることがあります。このページでは、呼び名に惑わされずにギャッベを見る考え方をご紹介します。
本来のギャッベには、ランクは存在しません。遊牧民によって織られているギャッベには、織り目が粗いか細かいか、という一枚ずつの違いしかないのです。
近年になって、従来のギャッベに比べて織りの細かなタイプも織られるようになりました。 これらは現地では単に「リーズバフ(細かい織り)」などと呼ばれていますが、日本では主に「カシュクリ」の呼び名で紹介されています。クラフトワークではこうした目の細かなギャッベを「ファイン・ギャッベ」と表記しています。
ファイン・ギャッベは、細かな目運びを生かした繊細なデザインが多く、毛並みもなめらかな表情です。 織るのに時間がかかる分、普通のギャッベより高価になりますが、織り目の細かさによって耐久性が変わるわけではありません。 ざっくりとしたギャッベにも、細かなギャッベにも、それぞれの魅力があります。
カシュクリ、アマレ、リーズバフなどの名前は、織りの細かさや販売上の分類として使われることがあります。
織り手から買い付けるギャッベには、本来、明確な等級としてのランクはありません。
値段も、まずは大きさや面積をもとに決められます。
その後、販売会社などによって、目の細かさや毛足の質、デザインなどをもとに、ランク名や種類名が付けられてゆきます。
これらはギャッベ本来のランクや名前ではなく、中には企画商品の名前もあります。
ただし、「カシュクリ」「アマレ」の名は、もともと質の良いギャッベを織るカシュガイ族の一派の名前でもあり、今では織りの細かいギャッベを表す呼び名として定着しつつあります。
ギャッベを選ぶときは、カシュクリ、アマレ、ファイン・ギャッベといった呼び名やランク名だけで判断しないことが大切です。 同じ名前で紹介されていても、織りの構造、重さ、毛足の質感、土台の腰には違いがあります。
ギャッベは本来、厚みと重みのある堅牢な構造を持つ絨毯です。 毛並みがなめらかだったり、見た目の織り目が細かいギャッベの中には短い毛足をやわらかくほぐしたり、異なる織りの構造が細かな見た目を生んでいるものもあります。 そうしたギャッベは品質が良く見えることがある一方で、少ない手間で織られることにより、本来のギャッベらしい強さとは異なる場合があります。
呼び名はあくまで目安として見ながら、1枚1枚の重さや質感、しっかりとした土台の手ごたえなどを確かめてみることが大切です。
インドギャッベは、ギャッベのデザインをもとにインドで織られた手織り絨毯です。 手織りの絨毯として十分に魅力がありますが、イラン南部の遊牧民が織る本来のギャッベとは、産地や素材、織り方が異なります。 また、「ギャッベ」の名前で販売されるギャッベ風の絨毯は年々増えてきました。 本物のギャッベを選ぶには、産地だけでなく、織りの構造や素材、手に取ったときの重さや腰もあわせて見ることをおすすめします。