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ギャッベの織りと性質

とにかく厚く、とにかく丈夫

厚く丈夫に織られるギャッベ

 

ざっくりとした織り目と分厚い毛足、そして何より驚くほど丈夫。鮮やかな色模様もさることながら、ギャッベの一番の特徴は織りにあります。目が細かいほど良いとされるペルシャ絨毯の中にあって、粗い織り目が強い耐久性を誇るギャッベはとてもユニーク。遊牧生活を営みながら手早く織られるギャッベは、幾重にも詰められた横糸が頑丈な土台を織りなし、たっぷりと詰められる太く長い毛足が腰のある弾力を生み出すのです。

隠れた横糸のひみつ

土台を支えるギャッベの横糸

 

ギャッベが強く丈夫に仕上がる秘密は「横糸」にあります。絨毯の縦糸と毛足の間には横糸が編み上げるように通されて、毛足を固定しながら平織りを形作ります。ギャッベの場合は通常よりも多い3本から7本※の横糸が通されて、厚く堅牢な平織りを構成しているのです。ギャッベの内部に隠れてほとんど見えないこの横糸はまさに縁の下の力持ち、強くしっかりとした質感も一生使える耐久性も、この横糸が土台となっています。

 

※昔は7本の横糸が通されることもありましたが、横糸が多いほど織り目が粗くざっくりとした表情となるために、現在では3本横糸が主流となっています。
(最近では横糸が1本のみというギャッベも見かけるようになりました。織る時間が省け、見た目も細かくなるのですが、ギャッベ本来の織りとは異なり耐久性も望めません。見分けることは難しいのですが、厚みがあるのに軽いもの、全体にくにゃりとやわらかなギャッベは横糸の本数を確認できると安心です。)

手紡ぎ糸のしなやかな強さ

スピンドルを使って手で紡がれるギャッベの糸

 

ギャッベには手で紡がれた糸が使われています。太さがまちまちで少し不ぞろいな印象を与える手紡ぎ糸ですが、羊毛繊維が切れず長いまま紡ぎあげられるため、強くしなやかな弾力が生まれます。機械紡ぎの糸はよく揃ったきれいな見栄えに仕上がりますが、繊維は短くカットされているため手紡ぎ糸の耐久性には及びません。踏むほどに馴染んで艶の出る素朴な毛並みを、時間をかけて育てていくのもギャッベの楽しみの一つです。

ずっと使える心地よさ

長く心地よく使えるギャッベ

 

テントの硬い地面にじかに敷かれるギャッベは真夏の昼には涼しく、夜の冷気は通さずにやわらかな寝心地を与えてくれます。大自然の中での厳しい生活を支えてくれるギャッベはどんなに踏んでもへたらず、川でざぶざぶ洗ってもびくともしません。

しっかりとした織りの少し武骨な風合いも味わいのひとつ、毎日の生活の中でよく踏んで心地よさを育み、末永く使い続けていくことこそがギャッベの魅力といえるでしょう。


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