ペルシャ絨毯専門店｜家庭織りギャッベとキリムの店クラフトワーク

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ペルシャ絨毯（オールド）へリーズ産

品番　ｃp19730
品名　ペルシャ絨毯（オールド）
サイズ　約276×202ｃｍ　厚み約1.5ｃｍ
素材　ウール、縦糸コットン
原産国　イラン、ヘリーズ
送料　無料
価格　SOLD

視線を捉える大きな花の、外へ外へと広がる動き。世界の中心にくゆる無限の生命力は羽のように花びらを開き、力強い枝葉を茂らせてゆきます。
絡み合うえんじと藍の深くあでやかな色濃さは羊毛のベージュをきらりと照らし、真昼の白い光を背にした植物は鮮やかな輪郭を浮かび上がらせます。

イラン北西部のへリーズという村で織られた絨毯です。サバラン山麓で農業と牧畜を営むこの村では昔から、肥沃な土地の養分で育つ強く腰のある羊毛を使って、堅牢な絨毯を織り続けてきました。一目でそれと分かる特徴的な文様と優れた耐久性により世界に名を得たへリーズの絨毯は、独特で美しい直線模様の効果から、魔法の絨毯と異名を持つようになりました。

1970年から80年の間に織られたというこの絨毯は、葡萄の葉を思わせるぎざぎざとした花のメダリオンをフィールドいっぱいに咲かせ、放射状に伸びる枝や葉の太く力強い輪郭、遠目に浮かび上がってくる直線的な流れがへリーズらしい独特な妖艶さをくっきりと際立たせています。

コットンの縦糸にざっくりとしたペースで織り込まれながら、太くボリュームのある毛足はほこほこと存在感のある毛並みを詰め上げています。
毛の束が時に陰影を生む毛並みはモチーフの輪郭を鮮やかに描き出し、色濃い糸でときに二目を並べて描き出される線は黒々と力強く、長短の直線をつなぎ合わせた筆致でありながらやわらかなうねりを感じさせます。

大きく連なる植物がちらりと白い輪郭をのぞかせる夜の藍の枠模様に、方形のコーナーに垣間見える夜明けの青。夜と昼、その狭間の景色を交互に繰り返す色彩はどれも時の流れにほの褪めて、露のようにしっとりと艶めくと思えばさらりと浅い明るさを広げ、モチーフの細やかな色むらと共に美しい揺らめきをたたえます。

よく使い込まれて丸みを帯びた毛足は触れると落ち着いた手ごたえを返し、糸そのもののほっこりとした質感を感じます。すっきりとした厚みながらも歩くとほんのりとやわらかく、端をつかんで持ち上げてみるとしなやかな弾力とともにずしりとした糸の重みが手に伝わります。

なじんだ毛並みと染め色の変化の他、ベージュ部分にはそこここにほんのりと赤い色にじみが見られますが、傷みや汚れは特になく良い状態が保たれています。仕入れ後には2度の水洗いののち、上下のフサ部分は手直しをし、左右2辺の裏面には人工皮の帯を取り付ました。

　　　　　

リビングのセンターやダイニングセットの足元にゆったりと敷き込める大判サイズの一枚。広い織り地を魔法のように印象づける、あでやかにも凛々しいオールドペルシャ絨毯です。