攪拌した空気に入り混じる無数の白い泡。澄んだ朝の空はまだひんやりと心地よく、すうっと心を清めてくれます。
空色から群青までをゆったりと行き来する青のグラデーションを、ふわりと軽く明るく、やわらかに照らす染めむらの淡い点。さらりと染まった青の濃淡に包まれた羊毛色は薄茶色の繊維色を揺らめかせ、ちらちらと白く入り交ざりながらブルーグレーの渋みを仄めかしています。
霧めく背景の中にヤギたちは薄茶の胴を淡いオレンジで縁取り、中央の一頭はオレンジを白で照らして愛らしくもどこか原始的な姿を飄々と浮かべています。
毛足は一本ずつのまとまりをよく残し、表面に粒のように並んで色彩に点描めいた透明感を与えています。