また、端から3番目の連続模様は上半分はえんじと薄茶で織り分けられているのに、中ほどからほぼ同色の糸のみで続けられています。補修ではなく当初からのもので、コットンを差しいれたのと同様織り手のウィットか、糸の残量など何らかの都合によるものと思われます。その他あちこちに見られる配色の切り替えとともに、全体の何とも言えない色バランスの魅力と、のびのびと思うままに織りあげられるキリムの面白さを感じます。下の端の織り足し部分以外に目立つ傷みや補修部分はありません。全体の質感は重くしなやかで、床にペタンとよく落ち付きます。ソファー前や部分ラグなどに、美しくも合わせやすいキリムです。 |
艶やかなえんじや深緑をのせながら、ふわりと広がるひなびた色彩。気まぐれのようにも精緻な計算のようにも思える配色の変化が見事に美しい、イラン北西部、ガズビンの町のオールドキリムです。
1950年代から60年代にかけて織られたものとのことで、鮮やかだった色彩はまろやかに褪せ、よく使い込まれて表面の手触りもさらりと滑らかになっています。当初はもう少し縦長だったものの傷んだ部分を切り取ったらしく、下の端の枠模様部分は最近になって新たに織りなおされています。端から2番目の枠模様の地部分と白い小花模様は中ほどから下にかけてコットンの糸が使われ、しっかりと押されてウール部分によく馴染み、やわらかな色に落ち付きながらも、ウールとは異なる明るさがハイライトをあてたようなコントラストを描いています。
品番 |
k5351 |
品名 |
オールドキリム |
サイズ |
約155×137p
(フサは含みません) |
素材 |
ウール、
縦糸及びモチーフの一部にコットン |
原産国 |
イラン・ガズビン |
価格 |
SOLD |
送料 |
無料 |
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