落ち着いた色合いに独特の横縞模様が繰り返される、カラートという小さな町で織られたキリムです。
模様の織り出し方が特徴的で、横糸の色を変えるとき糸を折り返さず、表にでない糸を裏側に渡しておく編み物のような構成になっています。裏表があるかわりにスリット（模様の間の隙間）は全くなく、しっかりと丈夫な質感です。細かな連続模様が繊細な、上品な印象のキリムです。

赤みを含んだくっきりとした茶色に、ぱっちりと織り出された連続模様のベージュの明るさが映えています。中央の帯と上下の端ではモチーフの藍が地の茶色を深め、ちょっとしたグラデーションのような効果を見せています。