* キリム *
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モチーフを引き立てるような藍色部分は良く見るといちめんに細かなスリット(横糸の折り返しによって生じる隙間)が規則正しく並び、モノトーンの中に織り目によるモチーフが刻まれていることが分かります。 縦横共に細い糸が使用されているため全体にぺらりと薄手でやわらかく、持ち上げてみると軽くしなやかな質感が手に伝わります。 未使用のキリムなのにかかわらず、色合いにどこかオールドキリムの風合いを感じるこのキリムは、実際にそこここに穴を補修して直した跡が見られます(部分写真右上、指の置かれた一の右上部分等。)全体の8か所程度に散らばる補修跡は小指から親指の先程の大きさで、遠目にはモチーフに紛れて気がつきませんが、糸色が微妙に異なるのと織りの調子が馴染んでいないことでわかります。織り糸の状態からも手触りからも使われた形跡は見られないため、長らく保管されていた過程で何らかの傷みが生じたものと思われます。 マットとしてのほか、家具に掛けたりタペストリーとして壁に飾っても。見るほどに魅力を感じる、美しい構成のキリムです。 |
やわらかな曲線が複雑に絡み合うたおやかな文様。イラン北西部・セネの町で織られるクルド族のキリムは、コットンのたて糸にウールの横糸を使用し、平織りの中に独特な曲線織り技法を多用してユニークな色模様を織りあげます。
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